令和7(2025)年11月13日、出雲市公共財産活用特別委員会の行政視察として、茨城県龍ヶ崎市役所保健福祉棟RINKを視察いたしました。
視察の目的
出雲市では旧市役所庁舎跡地や旧体育館の除却後の跡地、5つの閉校施設の活用が検討されています。また、出雲市社会福祉センター、北本町会館、出雲こどもホーム、出雲交流会館の老朽化が激しく、建て替えが求められています。
そういった背景から、出雲市では新しい施設を建てることを検討しています。その参考とするため視察を行いました。
RINKのようす

カラオケルームのような室内。ビジネス用途でも使われるそう。大型モニタがあり、プレゼン資料も映し出せる。予約・決済はLINEで済ませられる。利用者はドアの暗証番号を押すだけ。


床がすこし沈む感覚がある。ダンスの練習をしても階下に響かないよう、わざとこのようにしているとのこと。

玄関から入ってすぐの目立つ場所に設置してあるデジタルサイネージ。カラフルなデザインが目を引く。デザインは大切。

保護者が手続きをしている間、こどもは遊んでいられる。素晴らしい配慮。
RINKができるまで
- 昭和57(1982)年 龍ヶ崎市の旧保健センター建設。
- 老朽化に加え立地上の課題も抱えていた。
- 平成27(2015)年 ワークショップを開催。
- 平成28(2016)年 健康・子育て・高齢者福祉・市民交流の4つの機能からなる「新保健福祉施設基本構想」を策定する。
- 令和3(2021)年 市長交代。新市長による事業見直し。
- 令和4(2022)年 実施設計
- 令和5(2023)年 建設工事
- 令和6(2024)年 指定管理者指定
- 令和7(2025)年 RINK供用開始
視察メモ
- コミュニティホールやミーティングルームなどはLINEで予約できる
- 支払いはLINE Payをはじめとした電子マネー、クレジットカードが使える。現金決済も受け付ける
- 政治活動もOK。
- 床が沈むようにしているのはダンスをしても階下に響かせないため。市民から出たアイディア。
- 執務室はフリーアドレスということで見通しがいいが、パーティション無しだとやりにくくないだろうか。
- 大画面のデジタルサイネージ(液晶モニター)では写真もふんだんに盛り込まれ読みやすかった。動画を活用するのもいいかもしれない。
- 途中で市長が交代。新しい市長の意向で意匠がおしゃれになったり、飲食自由になったり、開館時間を長めにしたりするなど変更があった。
- 入口のAIカメラで、利用者の年齢と性別、人数をデータ化している。時間帯ごとの利用者層を参考にして企画立案している。
出雲市政にどう活かすか
- 予約と支払いがスマホだけで完結するのはありがたい。出雲市ではいまのところ公民館利用料の支払いのためにJAバンクに行かなければならないので変えていきたい。
- ダンス練習を想定するならクッション性のある床が必須。
- 政治活動OKにするのは見習いたい。憲法21条で保障された権利でもある。なぜ出雲市の公民館ではだめなのか問うていきたい。
- 出雲市役所本庁や商業施設にデジタルサイネージがあるが、魅力的なデザインや動画になっているだろうか。宝の持ち腐れにならないようチェックしたい。
- AIカメラによる分析も一考の価値がある。

