30歳未満の納付額は半額に

 納付期間延長に反対の声が多いのは、目的があまり理解されていないからだと思う。目的は年金額の目減りを防ぐ、あるいは増やすことであり、ある民間の試算では1年間当たりの受給額は10万円増えるそうだ。

 話題に上がらないが、若年層の納付率が低いのも課題だ。国によると、20代後半から30代前半の納付率が他の世代よりも低い。主な理由は経済的困難である。

 この30年で大卒初任給は約1・3倍になったものの、国民年金納付額はそれ以上の約1・8倍。この負担感は大きいだろう。そこで私は30歳未満の納付額を半額にすることを提案したい。婚姻率、出生率が少しは上がると思う。人口の減少を止めることこそが年金制度を持続させる根本だ。

 しかしそうすると、納付期限を延長したところで納付額合計は同じになってしまう。給付水準を増やすには国庫負担を増やせばいい。税収が過去最高なのだから、それくらい国民がもらってもいいはずだ。

2022/12/9 山陰中央新報掲載

こだま 30歳未満の納付額は半額に | 山陰中央新報デジタル
出雲市    長島 和孝 49歳  納付期間延長に反対の声が多いのは、目的があまり理解されていないからだと思う。目的は年金額の目減りを防ぐ、あるいは増やすことであり、ある民間の試算では1年間当たり…
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