令和7(2025)年11月12日、出雲市公共財産活用特別委員会の行政視察として、岩手県北上市の保健・子育て支援複合施設hoKkoを視察いたしました。
視察の目的
出雲市では旧市役所庁舎跡地や旧体育館の除却後の跡地、5つの閉校施設の活用が検討されています。また、出雲市社会福祉センター、北本町会館、出雲こどもホーム、出雲交流会館の老朽化が激しく、建て替えが求められています。
そういった背景から、出雲市では新しい施設を建てることを検討しています。その参考とするため視察を行いました。
hoKkoのようす

2歳から小学校入学前までのお子さんと保護者が入れる「なみなみパーク」。すこし遊んでみましたが、とても楽しいです。おそらく数時間はすごせるでしょう。雨の日でも雪の日でも体を使って遊べるのはよいことです。

「もぐもぐキッチン」。大きな鏡により指導者の手元がよく見え、料理教室に最適です。できた料理は、すぐとなりのスペース「もぐもぐテーブル」で楽しめます。

「けんしんホール」では、こどもから成人まで、様々な検診や予防接種が可能です。
午前中だったので人は多くありませんでしたが、十分な広さがあり、小さいお子さんから高齢者まで多世代が集える空間でした。
hoKkoができるまで
- 北上市健康管理センター(昭和51(1976)年施工)は老朽化や面積不足の問題を抱えていた
- 平成29(2017)年 計画に着手 背景に児童福祉法改正(市町村は子育て世代包括支援センターを設置するように努めなければならない)
- 平成30(2018)年 基本計画策定、プロポーザル募集・契約、デザイン会議
- 令和元(2019)年 デザイン会議、実施設計、発注
- 令和2(2020)年 建設工事(既存の商業施設の改装)
- 令和3(2021)年4月 開所
視察メモ
- 既存の商業施設を活用したことで工期の短縮、費用の軽減が実現できた。合理的。
- 小さなお子さんが遊ぶエリアについては、床はやわらかいコルク材を使用、柱や棚の角は丸くしてあるなど安全に配慮されていた。
- 児童手当や保育園の手続き、子育て相談も一カ所でできる。
- Webで予約可能。
- 隣の商業施設と渡り廊下で往来できる。雨の日や雪の日も楽々。
- 都市計画・看護学の学識経験者、建築士・助産師の有資格者、市民、市の職員で構成する北上市健康管理センター等整備デザイン会議が12回行われた。
出雲市政にどう活かすか
- 出雲市の施設整備にあたっても、さまざまな専門家や市民の意見を聞く機会を10回以上設けた方がよいだろう。
- 既存の商業施設を利用することで、便利さにつながるし、費用の低減にもつながる。出雲市でも同じようなことができるなら、考えてもいいのでは。
- 出雲市内にも、荒天時に室内で遊べる空間がもっとあっていいと思う。
参考リンク
北上市保健・子育て支援複合施設hoKko(ほっこ)を紹介します!/北上市公式ホームページ

